ネイルサロンの開業資金はいくら必要?初期費用や内訳について『徹底比較』
そんな疑問を持つネイリストの方もいらっしゃるでしょう。
ネイルサロンは美容室やエステサロンに比べ「少ない初期費用で開業できるビジネス」と言われています。しかし必要な資金は本当にピンキリです。ケースによっては、なんと800万円もの大金が必要となることも…。
でも安心してください!やり方次第では、40万円前後の開業費用で済むことだってあるんです。
ネイルサロンの開業費用を安く抑えるには、どこに出店するかが最大のポイント!
今回はネイルサロンの開業を検討している方のために以下のことについて、詳しくお伝えしていきますね!
- 必要な費用の内訳
- 少ない費用で安定経営に持ち込むコツ
ネイルサロンの開業初期費用~フランチャイズの場合~
ネイルサロンの開業費用はどのくらいでしょうか。
開業費用の目安を知るうえでは、ネイルサロンのフランチャイズビジネスを手掛ける企業が参考になります。ここでは「キャンアイドレッシー」「サンミーゴ」「ティエヌ」3社の開示情報をチェックしてみましょう。
企業名 | 開業費用の総額(初期費用/参考金額) | 参考ページ |
株式会社キャンアイドレッシー | 165.5万円 〜 385.1万円 | 株式会社キャンアイドレッシーの独立開業プラン|アントレ |
株式会社サンミーゴ | 544万円 〜 822.5万円 | 株式会社サンミーゴの独立開業プラン|アントレ |
株式会社ティエヌ | 650万円 〜 800万円 | ネイル業界が熱い!|ティエヌ |
3社が開示する参考金額のうち、もっとも開業費用の総額が安いのはキャンアイドレッシー社の165.5万円でした。
表の通り、ネイルサロンの開業費用はケースによって数百万円単位の大きな開きがあります。なぜここまで開業費用に差が出るのでしょうか?ここでキャンアイドレッシー社の開業費用の項目詳細を見てみましょう。
項目詳細 | 金額 |
本部に支払う費用(加盟金・研修費) | 60万円 |
店舗取得費(物件取得保証金・仲介手数料など) | 68万円 ~ 174万円 |
改装・設備費(内装工事・看板製作など) | 5万円 ~ 48.6万円 |
備品費(机・椅子・什器など) | 5.5万円 ~ 47万円 |
広告・宣伝費(WEBサイト・求人広告など) | 0万円 ~ 28.5万円 |
その他費用(保険・導入キット) | 27万円 |
キャンアイドレッシー社の開業費用の項目詳細によれば、ネイルサロンの開業で一番お金がかかるのは「店舗取得費」です。
このことからネイルサロンの開業費用に差が出る理由は、ケースによって「店舗取得費」「改装・設備費」「備品費」がピンキリだからとわかります。
ネイルサロンの開業初期費用~自力で準備する場合~
自力でネイルサロンを開業する場合は、フランチャイズ店とは違い加盟金やロイヤリティの支払いがありません。そのため開業費用の総額はもっと安く済むはずです。
さらに「店舗取得費」「改装・設備費」「備品費」を抑えれば、開業費用を抑えてネイルサロンを始めることも不可能ではないでしょう。
前述したフランチャイズ企業の情報を参考にしながら、自力でネイルサロンを開業した場合の初期費用目安を試算すると、37.5万円~500万円という結果になりました。内訳は次の通り。
項目 | 最安の目安金額 | 平均的な目安金額 |
店舗取得費(物件取得費・仲介手数料など) | 0円 | 250万円 |
改装・設備費(内装工事・看板製作など) | 5万円 | 140万円 |
備品費(机・椅子・什器など) | 5.5万円 | 40万円 |
広告・宣伝費(WEBサイト・求人広告など) | 0円 | 20万円 |
その他費用(保険・ネイル商材) | 27万円 | 50万円 |
総額 | 37.5万円 | 500万円 |
各費用について、もう少し詳しく解説しますね!
ネイルサロン経営で経費になるものについてはネイルサロンの確定申告|必要なケースは?やるべき3つのことや経費リストで詳しく解説しています。
店舗取得費|物件取得費・仲介手数料など
店舗取得費はネイルサロンの開業費用の中で、一番大きな割合を占めるもの。前家賃・敷金・礼金・保証金・仲介手数料などを合わせれば、初期費用は数十万円~数百万円になるでしょう。
当然、都市部やアクセスのよい場所にある物件・敷地面積が広い物件・目立つ立地のテナント物件などは取得費が高額になります。
ネイルサロンの開業費用を少額に抑えたいなら、比較的低コストなサロン営業可のマンション物件を選ぶのもひとつの方法です。もしくは自宅でネイルサロンを開業すれば、店舗取得費は0円に。
改装・設備費|内装工事・看板製作など
ネイルサロンとして営業できるよう、店舗の内装を整えることも忘れてはいけません。
テナント物件を大がかりに内装工事するケースでは、電気や水道の配管工事を含め数百万円単位の費用がかかることもあります。また契約内容にもよりますが、移転や閉店で物件を返すときに内装をもとに戻さなければならないことが多いため、その際も多額の費用がかかるでしょう。
一方で自宅やマンション物件で小さなネイルサロンを開業するなら、インテリアを整える程度で済むため、数万円ほどの費用に抑えられそうです。
備品費|机・椅子・什器など
ネイルサロンを開業するなら、最低限、施術用の椅子とデスクが不可欠。そのほかマットやスリッパ、清掃用品などは最初に揃え、店内の見栄えを整えておいたほうが良いでしょう。
またジェルネイルを硬化させるジェルライトやネイルマシーン、ネイルのサンプルや雑誌を展示するための什器も必要です。
一度にすべての備品を揃えようとすると開業費用が膨らんでしまうので、少しずつ買い足しながら理想的なネイルサロンの状態に整えていくと良いですね。
広告・宣伝費|WEBサイト・求人広告など
ネイルサロン開業から間もない頃は固定客のいない状態なので、WEBサイトやフリーペーパーへの広告掲載、チラシのポスティングなどで知名度を上げるなど、広報活動が必要です。
また問い合わせやリピート客を増やすためにも、早い段階でお店のホームページを用意しておくべきでしょう。
ただし広告・宣伝費をかけようと思えば、それこそ際限なく費用がかかります。広告・宣伝費を抑えたいなら、開業前に自分でチラシのポスティングを行ったり、ホームページやSNSを駆使してお店のアピールをしたり、工夫と努力が求められます。そのほかスタッフを雇いたいときには、求人広告の掲載料を想定しておかなくてはなりません。
広告・宣伝費(WEBサイト・求人広告など)をできる限り抑えたい!
広告宣伝費は開業する際もですが、今後ビジネスを続けていくにあたり定期的にかかる費用です。
今はWEB(ブログやYouTube、Twitter、Instagram、Facebook、Pinterestなど)を使った、無料で行えて、うまく運用できれば継続的な効果が期待できるマーケティング方法があります。今ご覧いただいているこちらのサイトも、ブログを使ったWEB集客です。
『よしむらともこ税理士事務所』では、サロンの集客方法についても今後、発信していきますので、チェックしてくださいね!
その他費用|保険・ネイル商材
ネイルサロンの開業費の内訳の中では割合が小さいものの、絶対に欠かすことのできない保険やネイル商材。これらは自宅でネイルサロンを開業するケースでも必須です。
開業時に必要なネイル商材は、サロンで提供する施術メニューやコンセプトによって変わってきます。初期費用としては30万円前後を見込んでおけば、ある程度のものを揃えられるようです。
ネイルサロンの開業費用~運転資金編~
ネイルサロンの開業初期費用は37.5万円~500万円が目安ですが、営業を続けていくにはさらに運転資金がかかります。
運転資金の金額は店舗の賃貸料や事業規模にもよりますが、1か月あたりの費用イメージは次のような感じです。
項目 | 内容 |
賃貸料 | テナントやマンションの賃貸料。自宅でネイルサロン開業の場合は0円。 |
水道光熱費 | 水道代・電気代・ガス代。空調設備関係で電気代の比重が高くなる。数万円程度。 |
ネイル商材費 | パーツ・溶剤・ネイルチップ・ネイルブラシなどの消耗品。数万円程度。 |
その他雑費 | タオル・トイレットペーパー・文具などの消耗品。数千円程度。 |
運転資金も店舗の賃貸料によって大きく左右されます。賃貸料が不要な自宅サロンなら、1か月あたり数万円の運転資金で済むケースもあるでしょう。
ネイルサロンを安定経営するには、店舗取得費や賃貸料など固定費をいかに抑えるかがカギとなりそうです。
まとめ:ネイルサロンの開業費用を安く抑え、安定経営を目指そう!
ネイルサロンの開業初期費用の目安は、自宅サロンの場合は40万円前後、物件を借りて店舗とする場合は500万円前後。自宅サロンなら初期費用だけでなく運転資金も安く抑えられるので、安定経営が期待できます。
また自宅でのネイルサロン開業が難しい方は、サロン営業可のマンション物件を選べば、比較的低コストに事業を始められますよ。ただし自宅やマンション物件でネイルサロンを営む場合は、集客戦略に力を注ぐ必要があります。
固定客がつくまでは広告・宣伝費にコストをかけたり、自力でのチラシポスティングやホームページ&SNS運営による知名度アップを図ったり、お客様を呼び込む施策を打ち出しましょう!