『4ステップで解説』フリーランスにお金の管理は必要?始め方は?自分で経理をやってみよう
そんな疑問をお持ちのフリーランスの方は多いです。
結論から言うと、フリーランスにとってお金の管理はとても大切!お金の管理を適当にしていると、事業資金や生活費が足りなくなったり、確定申告で苦労したりと、良いことはひとつもありません。
そこでこの記事では、以下について解説しています。
- なぜフリーランスはお金の管理が必要なのか
- フリーランスのお金の管理の始め方4ステップ
最後まで読めば、フリーランスがお金の管理でやるべきことや気をつけるべきポイントがわかりますよ。
事業のお金の管理のやり方に悩んでいるフリーランスの方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
なぜフリーランスはお金の管理が必要なの?
いきなり「フリーランスにとってお金の管理は大切」と言われても、納得できない方もいると思います。
そこで、まずはフリーランスにお金の管理が必要な理由を3つ解説しましょう。
①売上や経費を把握するため
②確定申告の作業をラクにするため
③資金繰りで困らないため
①売上や経費を把握するため
フリーランスにとってのお金の管理とは、具体的に何を指すのでしょうか。一言で言えば「事業の損益の管理」。
売上や経費がわからなければ、どのくらいの損益が出ているのかもわからず「いつの間にか売上が落ちていた」「思わぬところで経費がかさんでいた」という危険な状況にもなりかねません。
サラリーマンやアルバイトなど雇われて働いている人なら、経営者が事業全体の売上や経費を把握してくれますよね。しかしフリーランスの場合、自分の事業の舵を取れるのは自分だけ。
フリーランスとして事業を長く続けていくためには、しっかりとお金の管理を行い、売上や経費をコントロールする必要があります。
②確定申告の作業をラクにするため
フリーランスの収入は「事業所得」に分類されるため、確定申告が必要です。
確定申告では、1年間の売上から必要経費や各種控除を差し引いた所得額を申告し、それに応じた所得税を納税します。そのため現状はお金の管理をしていないフリーランスの方でも、確定申告前には必ず売上や経費の計算をすることになります。
このわずか1か月の期間中に前年1月1日から12月31日までの確定申告を行いますが、1年分の売上と必要経費をまとめて計算するのはとても大変!
確定申告直前までは何もしなくていいや
と考えているフリーランスの方は、考えを改めることをおすすめします…。
日頃からお金の管理を習慣にし、こまめに売上や経費をまとめておけば、確定申告の作業をずっとラクにできますよ!
③資金繰りで困らないため
フリーランスにとって、資金繰りの悪化は致命的。お金の管理を怠ったばかりに、必要な資金を捻出できなくなっては事業継続が危ぶまれるからです。
ライターやイラストレーターなど、仕入の発生しない事業を営むフリーランスの方は、資金繰りで困る状況がイメージできないかもしれません。しかし、たとえ事業の資金には困らなくとも、生活費や税金、社会保険料に回すお金が足りずに困ることはあり得ますよね。
お金の管理をしていれば、年間でどのくらいの利益が出て、どのくらいのお金が手元に残るのか推測しやすくなります。
フリーランスとしての生活を守るためにも、面倒でもお金の管理はきっちり行いましょう!
フリーランスのお金の管理の始め方4ステップ
まだお金の管理をしていないフリーランスの方は、今すぐにでも始めることをおすすめします!
そうは言っても「フリーランスのお金の管理」とは、何から手を付ければいいのか迷ってしまいますよね。そこでここからは、フリーランスのお金の管理の始め方4ステップを紹介します。
①事業用口座&クレジットカードを作ろう
②売上のわかる資料を取っておこう
③仕入・経費の領収証を取っておこう
④帳簿をつけよう
ステップに沿って順番に進めるだけで、スムーズにお金の管理が始められますよ。悩んでいるフリーランスの方は、ぜひお試しください。
①事業用口座&クレジットカードを作ろう
事業用とは言っても、普通の銀行口座とクレジットカードが1つずつ準備できればOK。そして事業用クレジットカードの支払いは、事業用口座から引き落とされるように設定してください。
事業用口座&クレジットカードがなくても、法に触れるわけではありません。しかし、事業に関わる入出金とプライベートの入出金が混在する通帳では、売上や経費の管理が大変です。
本格的にお金の管理を始める前に事業用口座&クレジットカードを作っておくと、後々の経理作業が格段にラクになりますよ!
②売上のわかる資料を取っておこう
お金の管理をスムーズに進めるには、請求書など売上のわかる資料を取っておくことが大切。
いつ・誰から・いくらの売上が上がったのか、時間が経っても確認できるようにしておきましょう。
またフリーランスの場合、取引先によっては源泉所得税を差し引いた金額を支払われることもあるかと思います。源泉所得税とは、いわば所得税の前払いのようなもの。確定申告で所得税を納める際には、源泉所得税分との差額だけを納税すればOKです。そのため、
- 請求書に源泉所得税の金額を明記する
- 源泉所得税として差し引かれた金額を記録する
- 取引先に依頼して支払調書をもらう
などして、源泉所得税の金額を把握できるようにしておいてくださいね!
③仕入・経費の領収証を取っておこう
売上から必要経費を差し引いて所得を引き下げれば節税になります。
お金の管理をするときには領収証を見ながら経費を計算しますが、確定申告完了後も一定期間は保管が必要。
領収証の保管方法の例は次の通り。
- 封筒やクリアファイルにまとめる
- ノートやルーズリーフに貼り付ける
- ホチキス留めしてファイリングする
「必ずこうしなければならない」という決まりはないので、自分が管理しやすい方法を選ぶと良いでしょう。
④帳簿をつけよう
フリーランスのお金の管理には、帳簿づけが欠かせません。
「帳簿」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、要するに家庭で言う「家計簿」のようなもの。「売上(収入)」と「仕入・経費(支出)」を記録していき、その差額が「損益(所得)」になるというわけです。
帳簿のつけ方は、白色申告か青色申告かによって異なります。
白色申告の場合:簡易的な帳簿でOK
白色申告のフリーランスの方は、「売上」「仕入」「経費」の金額をそれぞれ記録するだけでOK。会計ソフトを使わなくても、Excelなどで帳簿を作れば十分です。
帳簿の記載例や様式は、国税庁のホームページからダウンロードできるので参考にしてみてください。
青色申告の場合:複式簿記でつける
青色申告のフリーランスの方は、「複式簿記」で帳簿をつけなければなりません。
青色申告に対応する市販の会計ソフトを導入すれば、簿記の知識がない人でも比較的簡単に複式帳簿の記帳ができます。とはいえ、慣れるまでは調べながらの作業になってしまいますので、なるべく早く帳簿づけを始めてくださいね。
ちなみに、青色申告に対応する会計ソフトには次のようなものがあります。
- やよいの青色申告オンライン
- クラウド会計ソフトfreee
- マネーフォワードクラウド確定申告
日々の記帳が悩みのタネ、正しいお金の管理方法を身につけたい。そんな方におすすめなのが、オンラインで『税金』『経理』『実務』が学べるオンラインプログラムです。マネーフォワードの設定方法や使い方についても解説しています。
特典として、不定期ですが相談会も実施しているコミュニティーへもご招待!以下より詳細をご覧いただけますので、気になる方は是非!
確定申告オンラインプログラムについて、動画でも説明しています。
フリーランスで継続的に稼ぐにはお金の管理を必ずしよう
フリーランスで食べていくなら、事業のお金の管理は必須スキルです。
日々の売上や経費をこまめにチェックしていれば、事業の問題点や課題を発見しやすくなるので、収益アップに結びつけることができるでしょう。
フリーランスの方は確定申告の前に1年分をまとめて帳簿づけするのではなく、月末締め後などタイミングを決めて、月1回は経理作業に時間を割くようにしてください。
この記事で紹介した「フリーランスのお金の管理の始め方4ステップ」を参考に、早速お金の管理を始めてみましょう!