役員と業務委託契約を結び、外注費を支払えば節税はできるの?

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役員に支払う社会保険料の負担が重いと考えていませんか? 役員報酬が高額だと、社会保険料の負担も重くなりますよね。

 

そのため、[keikou]役員に業務委託をして外注費を支払う形にすれば、社会保険料を節税できるのでは? [/keikou]と考える経営者の方もいるのではないでしょうか?

そこでこの記事では、以下のことについて解説します。

[aside type=”boader”]

  • 役員に支払った費用を外注費にできるのか?
  • 役員報酬を外注費にしづらい理由
  • 役員報酬を外注費できる方法

[/aside]

この記事を読めば、役員に支払った給与を役員報酬ではなく外注費にできるかわかるので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

役員に支払った報酬を外注費にするのは厳しい

役員報酬を支払った場合、社会保険料が高額になります。そのため、役員報酬という形ではなく、外注費としての支払いにできれば、社会保険料や消費税の削減になるでしょう。

 

ところが、[keikou]法人が役員に業務を委託しても、外注費として計上することは困難です。[/keikou]

 

その理由は、会社がやるべき業務を役員に委託しても、外注ではなく役員の地位で業務をしただけと解釈されるから。そのため、現実的には役員報酬の一部を外注費にして節税するのは難しいでしょう。では、なぜ外注費にできないでしょうか?

役員報酬を外注費にできない3つの理由

役員報酬を外注費にできない理由は3つあります。

  1. 役員に支払った外注費は事業所得にあたらないから
  2. 役員報酬を増減させることで会社の利益を操作できるから
  3. より多くの税金を徴収できるから

順番に詳しく解説しますね。

1.役員に支払った外注費は事業所得にあたらないから

まず、役員に支払った報酬が外注費として認められるためには、役員が得た収入が給与ではなく、事業所得であると認められる必要があります。

 

昭和56年4月24日の最高裁判決によれば、事業所得の定義は、自己の計算と危険において独立して営まれていることです。

[aside type=”boader”]自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得
(引用元:昭和56年4月24日最高裁判決|最高裁判所判例集)[/aside]

[keikou]役員は、独立して業務を行っているわけではありません。[/keikou]

 

さらに、役員に外注した業務が会社の定款に定められている内容であれば、外注したとは言えないでしょう。

 

むしろ、[keikou]会社から役員という地位を与えられて、業務の範囲内で仕事をした[/keikou]と考えるのが自然です。したがって、役員に業務委託で外注をしていたとしても、外注費として認めさせるのは困難でしょう。

 

2.役員報酬を増減させることで会社の利益を操作できる

基本的に、経営者が自分の一存で役員報酬の金額を増減させることはできません。

役員報酬として認められるためには、「定期同額給与」の要件を満たす必要があります。

[aside type=”boader”]

定期同額給与とは

報酬を一定期間に一定額支払う方法です。[/aside]

なお、ここでいう一定期間とは1か月以内のこと。

 

役員に外注する際は業務委託契約を結びますが、[keikou]依頼内容や依頼量によって報酬が変わるのが一般的[/keikou]です。つまり、毎月支払う報酬が変わったり、報酬を支払う月と支払わない月があったりすれば、定期同額給与の条件にはあてはまりません。

 

 

役員報酬には、「定期同額給与」という厳しいきまりがあり、1 か月以下の一定期間ごとに、毎回同額を支給する給与のことです。給与の額を毎月自由に変えると、その増減した部分が、税務上費用として認められなくなってしまいます。


役員報酬の増減がかんたんにできれば、会社の利益を自由に操作して税金の負担を軽くすることができるからです。

そのため、業績が悪化したり事前の特別な届け出(事前確定届出給与)をしたりしなければ、役員報酬を増減することはできません。

3.より多くの税金を徴収できるから

税務署は、役員に支払った報酬を外注費ではなく臨時の給与(役員賞与)と認めさせたいと考えます。その理由は、[keikou]臨時の給与と認められることで税金を多く徴収できるからです。[/keikou]

役員賞与となった場合に影響のある税金 理由
法人税 課税所得が増えるから
消費税 業務委託契約を結んでいた場合、消費税が控除されるが、役員報酬や役員賞与は消費税は控除できにあ
源泉徴収税 源泉所得税を支払っていないため

課税所得が増加すれば、法人税を多く徴収できるようになります。さらに、業務委託費用として控除されていた消費税や徴収をしていない源泉所得税も徴収できるのです。

 

そのため、税務調査が入った場合には、なんとしてでも税金を徴収しようとするでしょう。

[aside type=”pink”]税務署の言い分が認められれば、最長7年にさかのぼって税金を徴収されるので注意が必要です。[/aside]

 

役員に法人化させれば、役員報酬を外注費にできる可能性はある

このように、役員報酬を外注費として認めさせるのは難しいのが現状です。


とはいえ、まったく手がないわけではありません。

役員に支払う報酬を外注費として計上するためには、[keikou]役員を法人化させてその会社に業務委託費用を支払う方法もなくはないです。[/keikou]

 

取引先が会社の役員といえど、別会社に対しての支払いになれば、外注費として認められる可能性はあります。ただ、税務著は、税務調査で以下の証拠の提出や説明を求めてくるケースがほとんどです。

  • 株主総会の議事録
  • 取引が必要な証拠
  • 外注をした際の取引が妥当な理由
  • 依頼した成果物

そのため、契約書や業務日報など業務をしたことがわかる書類も用意する必要があります。また、外注費用も経営者と役員が好きな金額を決められるわけではありません。


客観的に見て妥当な金額でなければ、税務署に指摘されます。

さらに、役員の設立した法人と業務委託を結ぶ行為は、利益相反行為でもありますので、株主総会で承認を取らなければなりません。

 

このように、役員への報酬を外注費にする方法はなくはないですが、オススメはしません。

[aside type=”yellow”]ただ、税務署からの指摘についての対応も必要になり、外注費にできないこともあるので割りに合わない可能性があるのです。[/aside]

まとめ:役員に支払った報酬を外注費にするのは難しいのが現状

[keikou]役員に支払った報酬を外注費にするのは難しいのが現状です。[/keikou]

 

役員が会社に雇われてる以上、会社で行っている業務の範囲内と捉えられます。

 

役員を法人化させて業務委託契約を結べば、社会保険料の節税もできるかもしれません。ただ、税務調査での労力を考えると割にあわない可能性があります。

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プロフィール:
吉村知子 (よしむらともこ)

【東京都渋谷の税理士/事業家/キャッシュグッドライフ提唱者】

株式会社Cash Good Life研究所 代表取締役

「自由に生きるためにも、お金に追われないことが大前提」。そのための最大の資産は『自分自身』である」そんな信念のもと、独自の『キャッシュグッドライフ』を提唱。税務と事業の両面から、「お金の管理力」と「挑戦する力」を両立させる支援を行っています。

■ 事業家視点の経営支援:
税務顧問、アートギャラリー運営、MONEYAIスクール&AI活用セミナーの企画運営を通じて、最先端の事業運営メソッドを提供。

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Tomoko Yoshimura

Certified Public Tax Accountant / Influencer

After building her career at a major tax corporation and Microsoft Japan, Tomoko became independent in 2020. She has supported over 100 business owners, creators, and professionals — not only through tax expertise, but by helping them build sustainable and abundant lives.

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