現代社会では、老後や将来に対する不安を抱える人が増えています。
年金制度の先行きや、物価上昇による生活コストの増加など、経済的なリスクを考えると「今の収入だけで本当に大丈夫なのか?」と感じる方もいるでしょう。
投資をうまく活用すると、あなたのお金を「働かせる」ことで収入を自動的に増やす仕組みをつくることができます。
時間を自由に使いながら、収入の柱を増やし、将来的な生活のゆとりを確保できるのは、投資による収入の大きな魅力のひとつです。
投資は早く始めるほど、複利効果を最大限に活用できます。
複利とは、得られた利益を再投資し、次第にその利益が大きく膨らむ仕組みのことです。
時間が経てば経つほど、効果を発揮するため、若いうちに始めるほど、その恩恵を大きく受けられます。
「将来のために今すぐ始めるべきことは?」と考えた時、リスクを抑えながらも安定した収益を得られる投資は、最適な選択肢といえます。
この記事では、特に低リスクで、初心者でも投資しやすい「収益を生み出す資産」を紹介していきます。
投資の第一歩を踏み出し、将来の安定した生活を手に入れるために、ぜひ参考にしてください。
1. 債券 – 安定した収益を得られる低リスク資産
債券は、国や企業にお金を貸し付けることで得られる資産です。
特に、日本国債は「安全資産」として知られ、元本が保証されているため、リスクが低い投資とされています。債券の期間(1 年、2 年、5 年など)を選択することもできます。
リスク
国債の場合は、デフォルト(債務不履行)のリスクがほとんどありませんが、社債の場合は、発行する企業の財務状況によってリスクが変わります。信用力の高い企業の社債を選ぶことで、リスクを抑えることができます。
リターン
国債はリターンが低く、一般的には年利0.1〜0.5%程度ですが、社債では2〜4%程度のリターンが期待できます。日本国内でも、ソフトバンクやNTTなどの企業が社債を発行しており、比較的安定した収益が期待できます。債券型の投資信託(※)を通じて分散投資することで、リスクを軽減できます。
投資信託の特徴は以下の通りです。
分散投資:投資信託では、複数の株式や債券などに投資するため、個別に投資するよりリスクが分散されます。たとえば、1社の株価が下がっても、他の投資先がカバーしてくれる可能性があります。
プロが運用: 投資信託は、運用の専門家であるファンドマネージャーが市場の状況を見ながら投資先を決め、運用します。初心者でもプロの力を借りて投資できる点が魅力です。
少額から始められる: 投資信託は少額から購入できるため、初心者でも手軽に投資を始めることができます。1,000円から始められるものもあります。
手数料がかかる: 投資信託には、購入時の手数料や運用中の管理費用(信託報酬)がかかります。これらの費用は、収益にも影響するため、コストの確認が重要です。
2. リート- 手軽に不動産投資ができる魅力的な資産
リートは、不動産の投資信託のようなものです。
住居施設、オフィスビル、商業施設など、さまざまな不動産に投資することができ、個別の物件投資に比べてリスクを分散できます。リートは株式と同様に上場しており、「東証リート指数」を参考に、市場全体の動向をつかむことができます。
リスク
不動産市場の景気に左右されるため、経済の状況や金利の変動によっては、価格が大きく変動するリスクがあります。また、リートは株式市場で取引されるため、株式同様の市場リスクがあります。
リターン
国内のリートでは、年利3〜5%程度の配当が一般的です。例えば、イオンリートや日本ビルファンド投資法人などは、安定した配当を継続しており、長期的な収益を期待できる投資先です。
3. 配当利回りの高い株式 – 長期的な成長と安定収益を狙う資産
株式投資の中でも、配当利回りの高い株式は比較的安定しており、長期保有に向いています。
配当利回りとは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当金を受けることができるかを示す数値のことです。
日本ではJT(日本たばこ産業)やNTTなどが高配当で知られています。個別の株式に投資することもできますが、 高配当に特化した株式投資信託に投資することから始めるのもおすすめです。
リスク
株式市場の変動によるリスクは避けられません。
また、企業の業績が悪化すると配当が減少する可能性がありますが、長期的に成長が期待できる企業を選ぶことでリスクを抑えることが可能です。
リターン
配当利回りが3〜5%程度の株式は、長期的な資産形成に向いています。
高配当株を選ぶことで、株価の上昇と配当による収益の両方を得られる可能性があります。
4.不動産賃貸- 安定した家賃収入を得られる実物資産
不動産賃貸は、実物資産であり、長期的に需要が続く限り安定した収入を期待できます。
日本では、都心部のマンションやアパートの需要が高く、特に賃貸需要が強いエリアでの投資が注目されています。
しかし、不動産賃貸は、債券やリート、株式投資などに比べて、さまざまなリスクも発生します。
リスク
不動産の維持費や修繕費、空室リスク、賃貸借人の未払いリスクなどが挙げられます。また、不動産の価値が下がることによる損失リスクもあります。
リターン
賃料収入は、物件の立地や規模に応じて変わりますが、年利3〜6%程度の収益を見込めます。例えば、東京23区内のマンションを賃貸に出すと、安定した家賃収入を期待できるでしょう。
現在は、Airbnb のようなサービスが登場し、自宅の空き部屋を簡単に貸し出すこともできるようになりました。すでに所有している不動産を賃貸する際には活用してみてください。
5. 独自の製品を作成して独自の資産を構築する
自分の製品を作成して販売することは、才能を資産に変える魅力的な手段です。
特に、電子書籍、オンラインコース、ポッドキャストなどのデジタル製品は、初期投資を抑えながらも、大きなリターンを期待できるビジネスモデルです。
リスク
もちろん、どんなに優れた製品を作っても、販売するためのマーケティングが適切でなければ、収益を上げることができないリスクがあります。商品が市場に受け入れられなかったり、競合が多い分野では埋もれてしまう可能性もあります。
リターン
成功すれば、デジタル製品は無限の収益ポテンシャルを持っています。
電子書籍は一度作成すれば、在庫や発送コストが発生せず、繰り返し販売が可能です。オンラインコースも同様に、1度作成したコンテンツを何度も受講者に提供できるため、時間やコストを抑えつつ安定した収益を生み出すことができます。
初心者が取り組みやすい投資方法と注意点
投資を始める際、多くの人は「失敗したらどうしよう」「お金が減るのでは?」と不安を感じるかもしれません。ここでは、初心者でも取り組みやすい投資方法と、初めての投資で気をつけるべきポイントを解説します。
まず、初めて投資をする人には、まずリスクの低い資産から始めることをおすすめします。すでに紹介したように、債券投資や投資信託への投資は比較的リスクが低いです。
また、どんな投資でも、基本を理解することが大切です。
投資を始める前に、以下の点を押さえておくと、より安心して取り組めます。
リスクとリターンの関係
高いリターンを狙う投資は、それだけリスクも高くなります。
初心者はまず、自分のリスク許容度を理解し、無理のない範囲で投資を行うことが大切です。
分散投資の重要性
一つの資産に集中して投資するのはリスクが高いため、複数の資産に分散投資することで、リスクを抑えましょう。
株式、債券、不動産など異なる資産に投資することで、安定した収益を狙うことができます。
手数料に注意
投資には手数料がかかる場合があります。例えば、投資信託には購入手数料や信託報酬が発生することがありますので、これらのコストを理解した上で投資先を選ぶことが重要です。
少額から始めて経験を積む
投資に慣れていない場合、一度に大きな金額を投資するのではなく、少額からスタートしましょう。毎月数千円から始められる積立型の投資信託などは、リスクを抑えながら資産を徐々に増やしていく良い方法です。
投資に慣れてくるにつれて、徐々に投資額を増やし、より高いリターンを目指していくのが無理のない進め方です。
まとめ
資産運用は、未来の自分のために、今できる大切な準備です。
投資を始めることで、ただお金を銀行に預けるだけでは得られない収益を期待できます。
たとえ少額からでも、定期的に投資を続けることで、時間をかけて複利効果を得ることができ、資産は大きく成長していきます。
「まだ投資の知識がないから不安」という方も、まずはリスクの低い投資から始めてみてください。
自分のペースで少しずつ学び、経験を積むことで、身近なものになっていくはずです。
(※)投資信託とは
投資信託は、複数の投資家から集めたお金をプロの運用会社がまとめて運用する金融商品です。私たちは、投資信託を通じて株式や債券、不動産など、さまざまな資産に分散投資することができます。